パーティドレスのひと

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後ろの人へ笑顔を送るパーティドレスの女性
 大きな駅の周りには色々物が集まってくる。百貨店。ホテル。高層ビル。鉄道、バス、車。そして、人。彼らがそこにいる理由は千差万別である。仕事、旅行、買い物。 それぞれの目的のためにやって来る人たちが、駅の周りに人の海を作り、そして時がたてば、またここからを発っていく。
 流れていく人の中にパーティードレスの女性が颯爽と歩いてきた。そこだけ、周りと違う空気を醸成しながら、またいずこかの人の海へと流れていった。
 パーティードレスとは、何という華やかさなのであろう。他の、街に集う人たちの姿と比べ物にならない麗しさを彼女はまとっているではないか。スーツのようなフォーマルさを全面に押し出しているものより、フォーマルなスタイルを持ちながらも遊麗であって、ジーンズやTシャツのようなカジュアルな服装よりも遥かに繊細なのだ。
 パーティードレスはよくデザインされていて、女の人が映えるように作られているなと思う。ドレス全般に言えると思うのだけど、生地が折り重なって揺れ動く様が、羽がはためいているような優美さを想像させ、所々にが使われているシースルー生地が何かの空気のようなものを纏っている雰囲気を出している。
 パーティードレスを着た女性は、綺麗な鳥のようなものなのだろう。
 ドレスのスタイルも多様なので、選択肢が多い。鮮やかな色合いから、白いものまで。
 カワセミから白鳥まで、なれる鳥は多様なのだ。それに引き換え、男はスーツしか選択肢がない。鳥に例えても、ワシかツバメかペンギンしか、なり得ない。
 ただ、ドレスは生地が薄かったり、肌の露出部分が多かったりしてて寒そうでもある。 だから手元にコートが持っているのだろう。風邪ひかないよう祈るばかりだ。
 彼女はこれから結婚披露宴に出るのではないかと思った。
 結婚を祝うために開かれるパーティーは、花嫁と花婿の未来の幸福を祈る華やいだ雰囲気が必要だ。彼女たちが綺麗な鳥であるとするならば、神の祝福を伝えるために舞い降りる神使なのかもしれない。
 God bless you.
 パーティーの凛とした雰囲気をそのままに切り取ったような姿が、とても優雅に見えた。