日本の休日

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ラグビーボールを投げようとする欧米人女性 夕方が近くなっても雲のない夏の日には、太陽はまだ強くあたりを照らしていた。
 海岸から続く道を家路につく人がまばらに歩く頃、先を歩く人影の中に、ラグビーボールをお互いにパスしながら歩いている姿が見えた。キャップのつばを頭の後ろに回してかぶる男の人がボール掴んで投げるそぶりを見せた。彼の5メートルほど先を歩く女性は歩きながら時折振り返って、彼がボールを投げようとすると体を返して後ろ向きに歩いて、ボールを受け取れるようにしていた。
 彼女の髪は金髪だった。二人とも外国の言葉で話しながら、ボールを投げ合っている。
 彼らはどんな人なのだろうかと想像してみた。有名でもない地方都市の小さな海岸にやってくる人たちが旅行者には見えなかったのだ。彼らは日本で生活し、仕事を持つ人たちなのではないだろうかと思った。母国から遠く離れた日本での休日は、快適で過ごしやすかっただろうか気になった。

 彼は少し強いボールを投げたようだった。彼女はボールを受けると手から大きな音が出た。くるりと体を1回転させて、ボールを頭上に掲げて彼を見る。彼女も強いボールを投げようとしているようだった。
 ボールは彼女の手を離れると真っ直ぐな軌道を描いて飛んでいった。