ティーンエイジャーの夏②

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高い所から降りようと足を伸ばす女の子 記念撮影の名所のモニュメントで、友達と並んで写真に映る女の子がいた。撮り終えた彼女は、モニュメントが設置されている台から降りるところだった。
 片足を宙に出し、両手で体が真直になるようにバランスをとっている。体重を支えている足が、いよいよ体を空中に押し出すとところで、足を伸ばして体を真っ直ぐにした姿が伸びやかで綺麗だった。彼女の姿は、これから空を飛ぶような感じさえした。
 両足が台から離れて、ふわりと宙を漂った。人はなぜ空を飛ぶことが出来ないのだろうか。
 もしも飛ぶことが出来たなら、体を真っ直ぐにして飛び上がったり、水の中を泳ぐ時のように綺麗に体を翻して空中を飛んでいく姿が見られるはずなのに。彼女も綺麗な姿勢を保ったまま、雲のように長い時間漂って、歩くように着地できたに違いないのだ。
 たった数十センチの空の旅は終わりを迎え、真っ直ぐに踏み出した足が地面を捉えて大きく曲がり、衝撃を受け止めた。彼女は再び足を伸ばすと駆け足で写真を撮ってくれた人のもとへと急ぐ。一緒に写った友達とお礼を言って、カメラを見た。
 彼女は、今という時を心から楽しんでいるような笑顔で、友達と笑い合っていた。