風のいたずら

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風に流されたボールを追いかける女性 昼間は海から陸に向かって空気が動くから、海岸には時折強い風が吹く。その日は即晴れていて、風が海岸の上を一方向に流れていた。
 男性と女性が同じ人数のグループが浜辺にやって来た。彼らは靴と靴下を脱いで裸足になると、砂の上へと駆け出して行く。やがて、持ってきたビーチボールを持ち出して円形に並ぶと、バレーボールのように打ってボールを回していった。
 でも、なかなかうまく行かない。風上の者がボールを打つと、風下に向かって、勢い良く飛んでいく。逆に、風下のものが打ったボールは、押し返されてうまく前へと進まない。
 しかし、狙ったところにボールが飛ばないことがハプニングを生み出し、ビーチボールに楽しさを加えているようだった。
 ある時、打たれたボールが風下の女の子に向かって飛んで行ったが,速すぎて彼女は打ち返せなかった。
 再び彼にボールが回ってくると、今度は軽く打って高くボールを上げた。でも、頭上の風は違う空気の流れがあるらしい。ボールは浮き上げられてなかなか降りてこない。
 彼女は身を翻して、ボールを追った。手を伸ばしたものの、わずかに届かなかった。
 遠くまで流されたボールを追いかけて、彼女は走って行った。