疾走

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サングラスをかけて走る女性ランナー フルマラソンに挑戦している人たちが、秋の陽の光に照らされていた。その日は晴れてはいたが大きい雲が時折通り過ぎていくような天候で、強い光が差す時と薄暗い時が交互にやって来た。それでも、眩しい光に対処するためにサングラスを着用しているランナーもいる。
 スタートしてから1時間、先頭のランナー達が通り過ぎて行った。その集団は男性だけでできている。彼らの通過からしばらくすると、足の速い女性も混ざった大きな集団がコースを走って来た。
 強い光が差し込んできた時、サングラスをかけた女性が通り過ぎて行った。日差しを反射して、目が輝いているように見える。一定のリズムで足を前へ出すが、腕を大きく振らない、上下への動きが少ないフォームで走って行く。
 なぜか彼女の走りがとても速く感じた。それは、サングラスのせいではないかと思った。
目が隠されているから、表情から苦しいのか、余裕があるのかがわからない。だから、苦しい状態でも、サングラスをかけて綺麗なフォームで走っていくランナーは、余裕があってとても速く見えるのかもしれない。
 ランナーの集団は前へと進み、通り過ぎて行った。まだ女性の数は少ない。彼女の姿はコースの遠い先へと去り、男性ランナーの人影に隠されて消えた。