一覧

No Music, No Life

 人が川のように流れる大きな柱の前で、誰かと待ち合わせていたであろう女の子が、 おもむろに首をかしげて胸元の手を引いた。  曲が終わったのか、それとも遠くに待ち人の存在を認めたのか、携帯音楽プレ...

長い話はコーヒーと

 日が落ちて暗くなった夜の街で、明るい一角があたりを照らしていた。  その明かりの中で本を読む女性もいれば、隣の席ではスマホの画面を指先で叩いている。各々が自由に時を過ごしているのだが、皆...

現代の見返り美人

 その人は携帯電話で話しながら、何かを探しているようだった。  数歩あるいて止まり、右、左とあたりを見る。何も見つからくて、再び電話に向かって話し始めた。誰かと待ち合わせていたのか、それとも道...

跳ねるように駆け抜けて

 平日と休日では、時間の長さが違う。物理学には反するが、心理学では正しいことだろう。休日の歩道では、人がゆっくりと歩きながら流れていく。まるで、時間が伸びたように。  そんなゆったりとした時の流れの...

女性はみんな舞台の上

 駅のコンコースで、男の人が待ち合わせているようだった。  あらゆる方向から人が視界に入って来て、すぐに別の方向へと去っていく。  ある時、通り過ぎていく人の列から誰かが彼に近づいて来た。 ...